自転車で傘は違反で罰金!固定器具さすべえは?通勤時の雨対策って?
2019/12/10
昨今の自転車ブームもあって、利用者の数は年々増加しています。
健康や節約のために自転車で通勤しているという方も多いのではないでしょうか。
ただ、自転車利用者にとって気になるのが雨の日ですね。
ご存じの方も多いと思いますが、道路交通法に改正にともない安全運転に対する義務が見直され、傘をさしての自転車の運転は禁止になりました。
「自転車で傘をさして違反になったら罰金取られるの?」
「ってことは、傘を固定する さすべえもダメってこと?」
「じゃあ通勤時の雨対策ってどうすればいいの?」
ここではこれらの疑問についてお答えしています。
自転車で傘をさすと違反で罰金!
2015年の6月1日からの道路交通法の改正にともない自転車の取り締まりが強化され、信号無視、酒酔い運転などはもとより、その他多くの禁止項目が盛り込まれました。
その中の安全運転義務違反においては、「傘をさして自転車に乗る」という行為も含まれており、危険運転とみなされ摘発されます。
以前から危険視されていた傘をさしての片手運転ですが、自転車の利用者自体にその制度や義務意識が浸透しておらず、現実的な取り締まりには手間や時間がかかるため、なかなか摘発しにくいという事情もあったようです。
確かに、みんな悪気なくヒョイっと傘をさして自転車で出かけてましたもんね。
もちろん悪質な違反者は赤キップを切られて簡易裁判所に行かなくてはならないのは昔から変わっていません。
「えー、免許がないんだから切符なんか切られないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、切られます。
この場合は刑事事件扱いになるので前科もつきます。
罰金払えば済むという問題じゃないですのでご注意を。
道交法改正後は、取り締まりの強化 及び 安全運転の意識づけといった意味もあり、違反者はきっちり摘発されるようになりました。
「摘発されたら即反則金を納付しないといけないの?」と心配になるかもしれませんが、そうではありません。
3年間の間に2回目の摘発をされた場合、警察が実施する「安全講習の受講」を受けることになります。
この安全講習の受講手数料が5,700円なので、事実上の反則金という感じですね。
しかもこの講習、3時間もあるので結構大変です。
「そんなん知らんわ。みんなやってるやん。」と無視していると、裁判所に呼び出され5万円以下の罰金が課せれられます。
「たかが傘で」と思うかもしれませんが、原付スクーターで傘をさして乗っていれば誰の目にも危険に映りますよね。自転車も同じなんです。
不安定な片手運転、強風に煽られて転倒などという事にもなりかねません。
自転車の傘の固定器具 さすべえ も違反なのかという疑問が大阪で湧き上がっている
自転車に傘を固定する器具「さすべえ」。
大阪のオバチャンにはお馴染みだと思いますが、今や全国にもジワジワ広がりつつあります。
簡単にいうと自転車のハンドル部分に傘を固定できるアイデアグッズなのですが、道交法的にこれは大丈夫なのかという疑問の声がほうぼうから上がっているようです。
結論から言うと、通常時の使用では違反にはなりません。
しかし警察は、はっきりと使用を認めるといった答え方ではなく「違反ではないが、できれば使用を控えるようにしてほしいと」いう見解です。
使用条件によっては視界が妨げられたり、風でふらつくなどの危険性があるためというのがその理由です。
なんとも歯切れの悪い回答ですが、考えてみればそりゃそうですよね。
だって、さすべえ自体には問題ないけど、傘自体に問題がある場合も考えられるわけですから。
傘の大きさや形なんて千差万別、たとえば直径1mの傘なんかで走られた日には、まわりからすれば迷惑以外の何者でもありませんし、強風が吹けばとても危険です。
また、使用する傘が視界の良い透明ビニール傘と決まっているわけでもないですしね。
そしてその傘自体の形状には何ら法的な規制がかけられていない。
警察が使用に消極的であるのもわかる気がします。
片手運転しないですむという意味では、むしろ安全とも言える「さすべえ」ですが、使用のしかたによっては逆に危険になる場合もあります。
現段階では明確な禁止事項にはなっていませんがが、これによる事故が増えると、今後規制が厳しくなることは充分に考えられます。
愛用のグッズが使用禁止という事にならないよう、使用されている方は自らぜひ安全な使用を心がけてほしいものです。
自転車通勤時の雨対策は?
経済的・健康的などの理由で、通勤を自転車に切り替える人が多くなっています。
近年の自転車ブームもあって自転車のタイプやウェアなどの選択肢が多くなったのもそのきっかけの一つでしょう。
またドラマなどの影響もあり、今や「自転車=おしゃれな人」という図式が出来上がりつつあります。
ただ、どうしても雨の日というのは躊躇してしまいますよね。
傘は違反だし、さすべえは恥ずかしい。かといってカッパというのも。。
と思われているかもしれませんが、最近のカッパはすごいですよ。
「カッパ」という言い方が気になる人は「レインウェア」と言うようにしましょう。
ロードバイク専門メーカーのレインウエアなどはデザインや色使いもオシャレですし、機能性も優れています。
一昔前の「配達の人みたい」「縫い目から水がしみてくる」「脱いだ後のカッパがビショビショで処理が大変」なものとは全然違います。
防水がしっかりしているので、脇や股の間の縫い目からジワジワしみてくる不快感はありませんし、撥水加工がしっかりしているものであれば、使用後に1~2回はたけば水滴もほとんど残りません。
カバンが濡れずに済むよう、リュックのように背負った状態の上からでも着れるようなウェアもありますし、足元を濡らさずに済むよう靴の上から履けるレインシューズカバーのようなものもあります。
こういった快適な装備は、雨の日の憂鬱から開放してくれますし、出かけるのが苦にならなくなりますよ。
あと、そんなにオシャレ感にこだわりがなければ「ポンチョ」がオススメです。
見た目はともかく、この機能性は素晴らしいです。
なにしろ、頭から手の先まで、全体をすっぽりとカバーをかぶせたような状態で走るわけですから。
「近所のパート先まで」「ちょっと買い物に」「保育園の送り迎えに」などという場合は手軽で最高です。
中には子どもとのタンデム仕様のものもあり、むしろ雨の日に子供が喜びそうですね。
もっとこだわらなければ、顔部分が濡れないよう、バイザー状のでっかい透明のツバがついたキャップも販売されています。
唯一の弱点であるる足元も、レインシューズやレインシューズカバーなどで対応すれば ほぼ完璧と言えるのではないでしょうか。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
自転車は大人から子供まで利用できる便利な乗り物です。
便利であるからこそ、これだけ利用者が増えているわけですね。
しかしその一方、利用者が増加することで新たに出てくる問題というのもあります。
今回取り上げた「傘」においてもそうですが、実際に何かによってトラブルが増えれば、それに応じた規制が設けられるのは仕方がありません。
そうならないためには利用者自身の意識と行動が大切です。
せっかくの便利な乗り物を、自ら使いにくいものにしないよう、安全には充分に気を使いましょう。